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今回ご紹介するのは、門田達也（かどたたつや）さんです。現在、門田さんは、北海道の北部に位置する音威子府（おといねっぷ）村で会社を経営。

事業内容は、ゲストハウス、スナック、コーヒー事業、燻製の卸売りです。個人では、You Tubeチャンネルやラジオパーソナリティもされています。

ですが、門田さんのご出身は、ヘルニア鈴木と同じく埼玉県。何があって北海道へ？？

門田思考の変遷『お金を稼ぐなら絶対正社員！』から『お金よりも自分の幸せ優先！派遣社員、仕事２〜３つ掛け持ち、からの経営者！』を包み隠さず、お話くださいました。紆余曲折しているように見えて、実はめちゃくちゃ芯がしっかりしている方です。

門田さんってどんな人？ターニングポイントは『イエスマン』

「ジム・キャリー主演映画『イエスマン』をみて、自分も全部Yes!と言ってみよう」と即行動に移すくらい、とっても真っ直ぐな門田さん25歳（2021年10月現在）。

ところが4年前のご自身を「今から思うと、ろくでもない。お金が最優先だったから精神的におかしくなってしまった。とんがっていた自分が悪い。」とも振り返る。

「とにかく稼ぎたい、正社員以外は人生ではない」そう信じて就職。ある朝、起きても立てずに吐いてしまう。働こうと思っても働けない。何もかもが無理だと感じた。

今まで積み上げてきたもの全てを手放して、派遣会社に登録。行き着いた地は広島県の宮島、旅館のフロント業。そこで出会った「旅人」たちは、人生観、キャリアプランなんて度外視。

旅人たち「とにかくワイワイしようぜ！楽しくいこうぜ！」

門田さん「すげぇ、こういう生き方、自分に合っている。」

永住地探しを兼ねて、自らも旅に出る。最初に選んだ地が北海道「へそのまち富良野」、ホテルの喫茶店で接客業。やっぱり、めっちゃくちゃ楽しい。

【Hito検索】『maltrip(モルトリップ)』風間健さん

風間さんとお知り合いのようです。

コーヒーと、自分と。

「お金なんて優先しなくても、幸せは世の中どこにでもある」と気付き、改めて今後の人生を考えた。

自分は何が好き？そうだ、コーヒーだ。手持ちは10万円。仕事を２つ掛け持ちして、半年で貯金100万円に。札幌へ飛び、コーヒー屋で基礎から、バリスタ業務、独学で焙煎を学んだ。

業務に慣れてきた頃、仲の良い旅人から「美深（びふか）町でコーヒー屋をしてよ」とお声がかかる。勤務先に伝えたら、その場で退職を認められ、10日後に美深町へ。

例の旅人に紹介してもらったレストランの店長をしつつ、個人事業主としてコーヒー屋を始めた。主にコーヒー豆の卸売りとイベント出店。レストランの週休２日を利用して、１年間、とにかくどこへでも行った。売上は上々。

そうだ、店持とう。そう思って動いているタイミングで、現在、代表の会社の前身であったゲストハウス＆スナックを引き継ぐことに。そこへご自身のコーヒー事業、燻製卸売りの事業をくっつけて、さらにスタッフも増員し、今につながる。

門田さんが大事にしていること：夢は抽象的でOK。「自分の好き」実現を原動力に動き続ける。

目標は具体的に持っていても良い。でも、夢は抽象的でいいのかもしれない。ちなみに、私の夢は『幸せになること』＝『好きな時に、好きな場所で、好きなことをする』そして『分相応の生活』。

私にとって「コーヒー屋」は通過点。でないと「コーヒー屋」を始めたら自分の夢が終わっちゃう。息をするように開業して、失敗したらもう一回すれば良いんじゃない？と広く考えよう。もしかすると夢を具体的にするから叶わない、夢は追うもので叶っちゃいけない…のかもしれない。

都会で息詰まった人は、地方で起業したらいい、と私は思います。地方は都会で当然にあるものが当然に無い。その無い中で、自分の『あったらいいな』を1つずつ自分で作っていく。すると、割とすぐに注目されて、自分の承認欲求を満たされる。

実際、私が美深町で開業したら、すぐに北海道新聞で特集を組まれ、地域新聞の記事にもなった。ただ、地方は起業しやすい分、稼ぐのは難しい。逆に地方で稼げたら都会で稼げるよと、いろんな経営者から聞いて、自分でも体感しています。

今は本社を音威子府村にして、全国に支店をいっぱい作りたい。経営はどこにいてもできるから。途中から自分の永住地＝居場所探し、やめました。日本はどこを見てもキレイだし、みんな優しいし、楽しい。日本の47都道府県や市町村といった区分けや地域のくくりは、要らないんじゃないかとも思うくらい。日本をホームと捉えて、自分は日本の北にいるだけと考える方がいいのかもしれない。