今回は大阪駅近くでネパール直送スパイスで本格チキンカレー『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』を営む坪井麦生さんをご紹介します。カレー屋さんだけでなく、家具製作や障子張り、イベント企画などさまざまなことを手がける坪井さんってどんな人でしょう?
インタビュアー:楠本あゆ美、ライター:トオリヤマでお送りします。
坪井さんってどんな人?ーkey wordは「家庭」
「もともと家具工場に勤めていました。お洒落なショップの店員ではなく、木材のささくれで毎日血を流し、シンナーの臭いを嗅ぎ続けるような…汗臭い仕事をしていました。」と話す坪井さん。
その後、お年寄りや多くの人の困りごとをサポートするサービス『carpo(カルポ)』を4年前(29歳の時)に立ち上げ、色々なものを修繕したり、庭木の剪定をしたりコンクリートを打ったり…してきたそうです。
ほかにも夏休みに木工教室を開催。
その際知り合った木工作家さんとその後、大きなイベントを開催したそう。
「このイベント、木工だけでなく何か飲食もあったら良いよね〜」なんて話していた矢先、ネパール人の友人が「カレーのお店をやらない?」と坪井さんに提案。
イベントで飲食店の出店を探していたところから…なんと坪井さんがネパール産スパイスやレシピを友人から譲り受け、イベントで振る舞うことになったそうです。
「え?その時、カレーを作ったのは…坪井さんなんですか?」by楠本
「そうなんですよ! 友人から作り方を教わって…50食ぐらい提供しました。」by坪井さん
「坪井さん、もともとお料理がお得意なんですか?」by楠本
「まぁ、ボチボチしますね。」by坪井さん
もともと飲食業に関わりのなかった坪井さんが今ではカレー屋さんになっている!
人生って何が起こるかわかりませんね。
そんな坪井さんが一番大切にしているもの、それは家庭だそうです。
「メイン事業は家庭。18時以降はなるべく家で過ごします。」と話す坪井さんは7歳と2歳のパパさん。
「基本的には家で、晩御飯も作るし、子どものお風呂入れもする。メイン事業がうまくいかなくなると他にも影響が出るので一番大事にしています。」by坪井さん
企画するイベントには出来る限り子どもを連れて行くと話す姿は本当に素敵なパパさんです。
『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』とは?おすすめのメニューをご紹介
<おすすめメニュー>
・チキンカレー(800円)
・香味野菜とひき肉のキーマカレー(800円)
・カレー職人の日替わりカレー(色々な方がカレーを提供してくれています。価格はさまざま)
チキンカレーはタンドリーチキンのようなイメージで、ヨーグルトに一晩漬け込んだチキンがいい味を出してくれています。
キーマカレーは粗挽きの生肉を漬け込んだ、ビールに合う辛味のあるカレーです。
『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』というネーミング、一風変わっていますがその店名の由来、気になりますよね。
木工イベントの会場で出店していたBARのオーナーさんが、「たまにはウチでも出店すればいいよ」と声をかけてもらい最初はBARでカレー屋さんをスタート。
その後しばらくして、『carpo(カルポ)』のお客さんから「うちの空いている喫茶スペース使えへん?」と相談され、宿借りカレー屋さんを始めたそうです。
『マカリイ』という言葉はハワイ語で「スバル星雲」。
『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』に集まる人たちをスバル星雲に例えて屋号をつけたそうです。
レシピも友人から全て分けてもらい、場所もチャンスも提供してもらい…わらしべ長者のような坪井さん。
「運が良かっただけです」と話していましたが、坪井さんが持つ人柄やチャレンジ精神がたくさんのチャンスを引き寄せたのでしょう。
『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』の営業日は火曜日と金曜日。
坪井さんは金曜日だけお店に立ち、火曜日はスタッフにお任せしているそうです。
「今、実は…もう一店舗やりたいなぁ〜と思っています。今度のお店はカレーとコーヒーのお店。
スパイスやコーヒーの香りを大切にするお店ができたらいいなぁ…と今日も奮闘中です。」と話す坪井さん。
坪井さんのアンテナは多方面に張り巡らせられており、カレー屋さんだけでなく、
レンタルスペースを買い取り、イベントを週1回しているそうです。
週1回のイベントではボードゲーム会や婚活イベントを開催しています。
去年は運動会・文化祭・遠足を実施し、今年は盆踊りをしよう!とやぐらを組む予定だそうです。
さらにボードゲーム会が転じて、ボードゲームの製造・販売も考えているという坪井さん。
住宅メンテナンス業・イベンター・レンタルスペース屋さん・ボードゲームに婚活アドバイザー、カレー屋さん…本当に多岐に渡って事業展開しています。今年はボードゲームの商品化も計画中だと! 楽しみです。
サロンメンバーさんへメッセージ
「カレー食べなくてもいいから、遊びに来てよ!」とお客さんに言っているように、色々な方と話たり繋がりができたりすることが嬉しいと話す坪井さん。
サロンメンバーさん同士がコラボしてイベントができたり、『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』が交流の場として提供できたり…さらには遠方から来てくださるサロンメンバーもいるそうです。
その甲斐もあって、8割以上常連さんが多いようです。
緊急事態宣言を受け現在はランチのみの営業ですが、「毎週、金曜日はここのカレーを食べる!」と来てくださるお客さんや、「応援しているお店を潰したくない」というお客さん声…きっと坪井さんの人柄がお客さんにも伝わり大事にされているのでしょう。
「カレーだけでなく、毎回新しい情報を一つでも提供できるようなお店にしていきたい!
カレーも美味しいですが、スタッフやそこに集う人に会いに来てほしいです。」とおっしゃっていました。
「お前、相当、頭おかしいぞ」と周りに言われる坪井さん。
ご自身では「常識人」だと思っているようですが、周囲の人は「変態だ」と坪井さんのことを言っているそう。
大阪でカレーを作っている人は大体変な人が多いらしいです。
ぜひみなさんも、坪井さんの変態ぶりを確認してみませんか?
『宿借りカレー屋〜マカリイ〜』
住所:大阪府大阪市北区大淀中1丁目16−7
(株)関西東通本社ビル1階喫茶スペース
営業時間:火曜日と金曜日(週2回)11:30〜15:00 ※緊急事態宣言を受け現在はランチのみ営業中
年末年始・お盆・祝日以外は営業しているそう。
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レンタルスペース「アソラボシネマ」