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2021.06.12

西野亮廣エンタメ研究所 無料公開記事 2019.05.24

レターポット

次回作のビジネス書「僕たちはどう生きるか(仮)」の第3章の原稿の一部を公開します。

そのかわりにURLを貼り付けた上で「西野のオンラインサロンはコスパが良い」的な呟きをしてくださいね(*^^*)

サロンメンバーが増えると、サロン内でやれることの規模が大きくできるので。

てなわけて、第3章の原稿の一部を公開。
いよいよ『レターポット』の話に突入します。

※レターポットのレターの単価は、便箋によって、1文字1レター(5円)の時もあれば、1文字10レター(50円)の時もあるんだけれど、その説明をすると複雑になるので、ここでは「1文字=5円」ということにしてます。

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『レターポット』

 どうすれば、お金に時間を載せることができるのだろう?

 10円をプレゼントするなら「10円分の時間」を、10000円をプレゼントするのなら、「10円分の時間の1000倍の時間」を費やしたことを、どうすれば可視化(見える化)できるのだろう?

 1〜2分ほど真剣に考えた結果、『文字』に辿り着いた(1〜2分で、このアイデアを出す自分のことが好きでたまらない)。

 10文字の手紙を書くのと、10000文字の手紙を書くのとでは、当然、所要時間が変わってくるよね?

 天才書道家や天才詩人といった人達は除いて、一般的には、文字数が増えれば増えるほど、文字にかける時間が増える。
 文字数と所要時間は、そこそこ比例するって話。
 このことを踏まえて、これから少し複雑な話をするので、頭をフニャフニャにして聞いて欲しい。


 贈り物問題を解決する『レターポット』という新しいサービスの話ッス。
 
 そのサービスのユーザーは全員、『レターポット』と呼ばれるポットを持っている。
 そのポットの中に入れるのは、コーヒーでも紅茶でもない。
 文字(レター)だ。

『レター』と呼ばれる文字は、運営が「1文字=5円」で販売している。
 たとえば、ボクが1000文字(5000円分)を購入。
 そして、そのままキミに1000文字の手紙を書いて、キミのレターポットに1000文字を贈ったとする。
 「1文字=5円」だということを知っているキミは、その1000文字に5000円分の価値があることを知っているよね?
 ついでに、ボクがキミに1000文字文の時間を捧げたことも知っている。
 

キミのレターポットには、今、1000文字が入っている状態だ。
 
 そんな中、来週はキミの友人の誕生日。
 キミは予算4000円ぐらいで、友人への誕生日プレゼントを買いに出かけたけど、そういえば、キミの友人は断捨離中で「今はモノ要らない」とか何とか言っていたことを思い出す。
 ここでモノをプレゼントしてしまうと迷惑がかかっちゃう。

 というわけで、キミは、キミのレターポットの中から800文字を使って、日頃の感謝の気持ちを手紙にして、友人に贈る。

 レターポットユーザーであるキミの友人は、その800文字の手紙に4000円の価値があることを知っている。
 何より、800文字分の時間を自分に捧げてくれたことを知っている。
 その時点で、友人への誕生日プレゼントは成立だ。

 キミは今、こんなことを考えてるんじゃないかな?

「800レター(文字)に4000円の価値があることは分かるけど、それって、運営に申請すれば換金できんの?」

答えはNOだ。
換金は一切できない。 
 レター(文字)は、レターでしかない。

 贈ってもらった1000レター(文字)を運営に申請して、5000円に換金できれば、「なるほど。レター(文字)を贈ってもらったら、お金になるのね」と誰にでも簡単に理解できたと思う。
 もちろんボクも最初はそのつもりで開発を進めていたんだけど、考えれば考えるほど「換金装置なんて要らねーな」となり、サービスをリリースする直前で換金装置を外した。
  
 リリース直前のこの決断には、「何、言ってんの?」とオンラインサロンメンバーからの反対の声がたくさん上がった。
 オンラインサロンメンバーの皆には「文字を通貨にしてしまおう」と声をかけて、開発をスタートさせていたので、「通貨だったら、尚のこと、換金できなきゃ意味ないじゃん」と怒られちゃった。
 
 でも、レターポットには「換金装置」は要らないんだよ。
 理由を説明するね。

 たとえば、さっきの誕生日プレゼントの場合。
 キミは友達に800レター(4000円分)を贈って、キミから友人への誕生日プレゼントは成立した。
 つまり、レターポットを使ったことによって、本来ならキミの財布から出ていくハズだった「4000円」が出ていかなくて済んだわけだ。
 その時点でキミは「4000円」を手に入れたことになる。

 お金を増やす方法は二つだ。

 「収入を増やす」か「支出を減らす」か。
 レターポットがやっているのは、後者で、レター(文字)をたくさん贈ってもらった人は支出を減らすことができる。
 言い換えると、「レターを贈る」という作業は、「相手の支出を減らしてあげる」ということになる。
 分かるかな?
 
 レターポットの「換金不要」の理解をもう少し深めるためには、『紙幣の成り立ち』を知るといいと思う。
 『紙幣』というものが、一体どうやってできたのか?
 今から2分で説明するので、ちょっと聞いて。

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